人気ブログランキング | 話題のタグを見る

060916 日本近代洋画への道-1

060916 日本近代洋画への道-1_f0005116_23295421.jpgきらりの時代展の続きは、またいつか・・ということで、「日本近代洋画への道」 高橋由一~藤島武二まで─展が、愛知県刈谷市美術館で公開(2006.9.16~10.29) されています。 初日の土曜日の午後だというのに、それほど人出が無いのは、ローカル美術館的で、じっくり見る私には、大変結構な事です。

入館券に掲載されているのは、美術の教科書でも日本近代洋画の先駆者として紹介される高橋由一(たかはしゆいち)の、「鮭図」ですが2001年の旅の途中、茨城県笠間の日動美術館でみています。おそらくその時が全国を巡回中の、「日本近代洋画への道」 展の最初の展示会だったのではと思います。ですから「鮭図」(板・油彩)とは、実に5年ぶりの再会だったわけです。


060916 日本近代洋画への道-1_f0005116_024175.jpgところが、記憶というのは全くいい加減なもので、今回あらためて見て写真のように、鮭の頭には「会符(えふ)=荷札 」がついているのですが、「あれっ?、そんなものついてたっけ」というお粗末です。本当に5年前の「鮭図」なのか気になって、ネット検索してみました。結果は5年前見たもので良かったのですが、検索した途上ですごい?事が分かったのでした。

ナント高橋由一(1828-1894)の鮭の絵は7点現存するというのです。おまけに東京芸大美術館所蔵の「鮭」 (紙・油彩/重文)は、左右が逆で身のそがれ方も半分なのです。山形美術館所蔵の「鮭図」 (キャンバス・油彩)は、向きは同じで半身だけそがれた、中間的な存在です。では、教科書に載ってた絵はどれという事ですが、東京芸大の「鮭」(「鮭図」ではなく「鮭」)のようです。しっかり確かめようとして教科書を探しましたが、残念ながらとってあったはずの教科書は、どこかへいってしまいました。(笑)

060916 日本近代洋画への道-1_f0005116_1034643.jpg高橋由一は写真のような「鯛図」も残しています。まあ、今時の超レアリスムの絵画から見れば、「そこそこの絵かなという感じ」かと思いますが、時代を考えればおどろくべき描写力です。ウロコの金色に光る様や、目の辺りの表現などには感嘆させられます。
by ttru_yama | 2006-09-16 23:36 | ギャラリー
<< 060916 日本近代洋画への道-2 060819 きらりの時代展-3 >>