詩人・茨木のり子とふるさと西尾-9
地図を西尾駅周辺に絞ってみました。前回のおさらいですが最初出来た西尾駅は、後に警察署に転用された話をしました。(図左部)
そして警察署から東に向かった先でみどり川を渡る橋が五條橋でした。
その五條橋から駅方向を見ると、右端に茶色い建物が見えます。もう一度地図の方を見てみると、警察署の北東に旧山尾病院というのがありますが、そちらはS7(1932)年のり子の父・洪氏が京都から西尾に移ってきた時の医院の場所で、写真の方は現在の山尾病院です。
現在の山尾病院を西尾駅前通りから見ると、H29年10月完成をめざし全面建て替え中でこんな感じになっています。
ちなみにここの交差点名は「花ノ木5丁目」になります。
同じ場所を下記のGoogleマップの地図にて、警察署・五條橋・山尾病院・西尾高女をマークしてみました。(2回クリックで拡大)
と、ここで気づいたのですが、花ノ木町にある交差点名は、(おそらく耕地整理の賜物で)みどり川に架かる橋の名前とすべて合わせてあります。
つまり北から「2丁目→二條橋・・5丁目→五條橋」なので、駅前通りから目的の橋や旧市街を目指す時、例えば西尾城を目指す時は花ノ木4丁目から、四條橋を渡って真っすぐ西へ・・みたいな感じです。
ところで現在の山尾病院の前には、醫学博士・山尾宰博士の碑が建っています。それによれば山尾宰氏(M34.11.30生)は当病院の初代院長でT13(1924)年5月、京都府立医学専門学校卒業、S5(1930)年8月、京都帝国大学医学部専修科終了、S7(1932)年7月1日開業、病院はS9年4月29日開設とあります。
そしてのり子の父・洪氏とは大学時代の教室で知り合ったようで、洪氏は副院長に就任しています。
図録には洪氏の生年月日はありませんが、もし二人が同年であれば開業したのは30歳の頃になります。