帰ってきた「ででむし詩碑」-3
南吉生誕100年-リーフレット-37(2013.7) いきなり何の写真だろう?と思われるかも知れませんが、「新美南吉と刈谷の会」さんに引き続き、今度は安城市の「新美南吉に親しむ会」さんの、7月定例会(安城市中央図書館会議室)の様子です。 会を取材させて戴いている目的は、もちろん帰ってきた「ででむし詩碑」シリーズに大いに関係があるからですが、まず会の概要を紹介させて戴きます。 「会のあゆみ」によれば、発足はS52(1977).1 からで当時会員は30名(H25.7現在20名)とあります。 写真は結成の翌年のS53.5に発行された、会の創刊号「花のき」ですが、投稿記事などからみると結成のきっかけは、S50年安城市立図書館主催で「新美南吉に親しむ講座」が開催され、さらに翌年「文学講座」があり、その後希望者を募って会が発足したもようです。 「花のき」の挿絵は当初からの講師であった、神谷素光氏(故人)によるもので、上段の写真にて会の主要な方を紹介しますと、石川勝治氏(中央左)、当初からのメンバー・尾関文啓氏(左端)、元・会長の神谷昭平氏(中央右)、現・会代表の澤田喜久子さん(右奥)となります。 また、南吉が安城高女にて4年間通じて教えた、19回生の加藤千津子さんも会員となっておられ、話の要所要所にて、生徒の眼から見た新美先生の印象を伝えられています。 ところで、この日の課題は奇しくも「ででむし詩碑」に書かれた詩でした。 ということで当日、記事の進行に沿うような絶妙のタイミングで、尾関先生が『詩碑写真と、一年生第一詩集の表紙「雪とひばり」(右上)及び、その巻頭にある南吉の序文を兼ねた詩(右下)が載った資料』を配布してくださいました。 実はここにある詩が、前回紹介した「ででむし碑のあらまし」の説明にある、「一年詩集の序」詩全文、ということになります。それではででむし詩碑と見比べながら、序文の詩を見ていきたいと思います。 はじめに (「はじめに」は詩の題名ではなく、詩集の序となる意味の前書きで、 碑文の方では「新美正八」の署名となっている。) 生(ア)れいでて (生(あ)れ→生まれ) 舞ふ蝸牛(デデムシ)の (蝸牛→でんでんむし、かたつむり) 触角(ツノ)のごと しづくの音に 驚かむ 風の光に ほめくべし (ほめく→火(ほ)めく、熱(ほめ)く、ほてる、 花も匂はゞ 熱くなる) 酔ひしれむ (あと、碑文には「昭和一四年二月」と、「雪とひばり」の発行年月がある) ・・と、この詩は生徒に向けた「感性を素直に伸ばしていってほしい」という、新美先生のメッセージなのでしょうね。また次回です。 ------------------------------------------------ さて、南吉リーフレットのほうですが・・。昨年のこの時期、南吉の記念切手が発行されました。 右は全国区で発売された「新美南吉 生誕百年記念切手」(2013.7.2発売、1200)で、生家や記念館及び周辺の景色が切手になっています。 左は安城市のみで発売された(と聞きましたが)同じく「生誕百年記念切手」で、ご覧のように安城市内のウォールペイント」が切手となっています。
by ttru_yama
| 2014-07-13 22:00
| 新美南吉
|
☆メインページのお知らせ☆
検索
カテゴリ
全体 お知らせ 季節の話題 食べ物 何か購入したこと 好きなもの お出かけ ペットの話題 ギャラリー へえ~ え 無題 本・映画・ドラマ 何か感じたこと 昔のこと 杉田久女 大島弓子 「20世紀少年」の町 新美南吉 茨木のり子 未分類 お気に入りブログ
外部リンク
以前の記事
2016年 10月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||